この本すき!を書き留めておくよ

 

 

と、言いながら
どうにも何かしらのアウトプットをしたくて書いてしまったよ。

本を読むからって文章力が上がるわけでも言葉が足りるわけでもなく。
だからこそほんとに「これ良かったよ~」くらいのノリで書き留めておく記事です。


以下4冊ピックアップ


「kotoba」(言論誌)

PIXAR 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話」
 ローレンス・レビー 著/井口耕二 訳(ビジネス)

「ユニバース2.0 実験室で宇宙を創造する」
 ジーヤ・メラリ 著/青木薫 訳(物理学)

「愛なき世界」三浦しをん 著(小説)

 

1冊目「kotoba」

以前の記事の画像にある本ですね。
いきなり言論誌だけど、これ誰しも読むべきなんじゃないかって強く思った。

『戦争と共存』という同じテーマの元、
ジャーナリスト、政治家、研究者、ノンフィクションライターから
写真家、作家、映画評論家、音楽ライターといった分野に至るまで
多様な立場の人がそれぞれの視点から捉えた文章に目から鱗がボロボロ剥がれ落とされたというか。
これまで持ってた物事や情勢の見方に一撃も二撃も与えられてしまいました。

遠い場所の話ではなく身近な小さな争いがやがて紛争になり戦争になってしまうのかな、って文字にすると当たり前なんだけど、1編1編を読み進めるうちに身に染みて、
読む前と後では世の中の見え方が変わってた。

白か黒かではなく、善か悪かでもなく、正解か不正解かでもなく
何が正義なのかの答えも難しく
でも過ちは明確なんですね。
その上で“共存”という言葉に希望を見た気がします。

意見を強制してくるわけじゃなくって、世界でどんなことが起こっているかとか
どういう考え方や見方をしている人が居るかって知ることができれば
グレーな部分を読み取り想像する足掛かりになるんじゃないかと。

考えさせられて頭は煮えそうだし心が苦しくなったりするけど
それとは別に「知ることができた」っていう喜びも確実にあって。
間違いなく読んで正解、というか、私にとっては読まなければいけない1冊でした。

 

きずぎゃ的には「黒い雨」とか「銃声」の世界観が広がって良いと思うんだ。
riceちゃん的には「mia」ですね。
そういうきっかけありきでも考えてみる価値があったと思う。

 

kotoba.shueisha.co.jp

 

2冊目PIXAR 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話」

文体が軽快痛快でビジネス書だけど小説って思って読んでも良いくらい。
トイ・ストーリーすきな人は是非。
ちゃんと見たことない私が言うのもアレですけど(ないんかい)

著者と訳者のPIXARを愛する姿勢がビシバシ伝わってきてそれだけでも心地良い。
本来のビジネス書という位置では企業の再生、IPOに向けた具体例としてわかりやすく、ちょっと日経のそういう記事が読みやすくなった笑。
私自身は経営するわけじゃないから“株式公開ってそうやるんですね…たいへんなんですね…”って感想になっちゃうけど;

スティーブ・ジョブズってビジネス書読んでたらあっちでもこっちでもそっちでももういいわ!くらい登場する印象だけれど
ここでも重要人物なんですけどね、人物像の意外な一面が描かれています。
最後がさぁ…!(読んで)

 

www.books.or.jp


余談。
ベンチャーとかスタートアップの話って特に自分が起業したいとかじゃなくても
そういう発想なんだ!っていうのが面白く、
下手な小説よりもドラマティックで元気出るから好きだったりします。

他にも面白かったのが
「20億人の未来銀行」
「破天荒フェニックス」
「クレイジーで行こう!」
「不格好経営」
…詳しくはリンクから飛んで!(丸投げ)

 

3冊目「ユニバース2.0 実験室で宇宙を創造する」

突然の物理学と宇宙論
人間が宇宙を創り出すことができるのかってSFめいたテーマがもうゾクゾクする。

内容は難しいけど都度例え話で解説されてて、意外と文系人間でも言いたいことは掴めてしまうから面白くって(理解しきれないところはなんとなくで笑)
なにより著者と訳者の宇宙を紐解いていく熱量をすごく感じるから
ワクワク感に満たされて夢中で一気に読んでしまいました。

宇宙論・物理学・量子力学…そういった自分には全く馴染みのなかった数理の世界の話が、哲学や倫理、宗教観にまで及ぶのが意外で興味深かった。

以前経済学関連の本を読み漁ってた時、何冊読んでも経済学って理解不能でぜんぜん方向がわからん…ってなってた時に
とある本で“経済学は哲学のようなもの”っていう一節を見つけて腑に落ちたんだけど、物理学にも似たような側面があるのかなぁって思った。
そういう受け取り方してしまうあたりが感覚で生きる文系人間なんだけど笑

 

www.books.or.jp

 

4冊目「愛なき世界」三浦しをん

あらすじは下のリンク飛んで!!(更なる丸投げ)

私は三浦しをん作品はそもそも以前から何冊も読んでて
この方の作品全般に言えると思うんだけど
誰のどんな形の「好き」も否定されず、普遍的にあるべきまま話が進んで行くのが良いなぁ、と。
それがたぶんこの本のいちばんの心地良さなんだと思う。

恋のライバルが人間だとは限らない!ってコミカルなキャッチコピーながら
その辺りのことがこの本のタイトルの意味となって読み進めるうちにじわじわ効いてくる。
文体も軽快で読みやすく、でも要所要所出てくる小難しい言葉や表現がたまらなく頭を刺激してくれます。

何かに没頭する人物の偏愛や情熱が描かれてる三浦しをん作品はほんと間違いなくって。(「神去なあなあ日常」「舟を編む」も好き)
作中に出てくる専門的な話は、ディープな研究の世界を垣間見ることができてとても面白ろかった。
一体どれだけの綿密な取材をされているのかと舌を巻く…。
加えて料理の描写がとにかく美味しそうで、お腹空くよー!

 

あ、こんな記事あった。

草に恋する女子に恋する男子の青春 三浦しをんさん新刊「愛なき世界」|好書好日

 

あと装丁がとても綺麗!発売直後に書店で並んでるの見つけて目を引いたんですよね。
最初はモチーフにされてるものがよくわからなかったけど、読了後に装丁を改めて見ると味わい深い…!

読んだ後もしばしこの本の世界に浸りたいと思う…いや、この本の舞台の傍らに自分も入り込めたら良いのに!って思ってしまう本でした。
円服亭でから揚げを食べながら研究室の面々の会話を聞いて居たい絶対楽しい。

 

www.books.or.jp

 

以上です!!


読み切ったらまた書く…か?(書かないかもしれない)

基本的に好きだから読んでるだけなんだけど。
本というものは無数にあれど自分が読むことができるのは有限だから
こういう感動は覚えて居たい、と思う。

 

 


たまにはおしゃれに読書タイムしたいところ。

 

 

 

 

【覚書】riceの曲リスト

Air
アンゲルディエ雪の彩
アンゲルディエ月の彩
アンゲルディエ花の彩
黄泉の黙途
積歴の刹那
孤高の記録
GAME
Fake star
Square
Friends the nation
腐灰真話
Days
Word
since
ソクラテス
One Box
Transfer
Re:Bye
Rain
ラブレインType:0
ラブレインType:1
ラブレインType:2
ラブレインType:3
ラブレインType:4
ラブレインType:5
ラブレインType:6
ラブレインType:7
ラブレインType:8
よろこび
はるか
アプリコ
STAY
露の土
くちびる

さなぎ
inferno
ちかり
兎に角
欠落式
紡ぎ歌

樹々
勿忘草
こころ音
矛と盾
Sunny Side Up
Lovers
箱庭
to you

Heart is always...
Still
片輪の花
かるめると花
夢追人
Fractal
リルゴ・マキアート
余韻
Crunch
Brave Story
Sing you
Limp
Hello
影送り
終末のスヽメ
Wipe
砂と風
星に願いを
Cicada
アイスクリーム
Will
煌々
mia
again
コバルト
Fizz

睡-nemuri-
Gloria
あかしあ
カサブランカ
僕はここに居る
野ばら
夢似夢似
あすなろ
流星
マルシェ
fine
言葉にできない
シャングリラ
胸に零
すなお
Gleam
Asterisk
Plasma
Kagome
Scape[goat]
Tera
Never
ウネ
Force
ラストシーン
voyage
to be continued
ヒマワリ
1984
クルミ
スコール
ミライ
ワラノイヌ

音楽が好きで好きなバンドが居て、それが人生に影響与えられることってよくあるとおもう


キズが福島・広島・長崎をまわった去年夏と先日の2本のツアー
「宿望」と「切望」

ただ単にツアーの1ヶ所としてここがあるわけじゃなく
彼らは意味があるからこんな遠い場所にもライブをしに来てくれたわけで。

 

スケジュール見た瞬間は単純に広島が入ってることに喜んだけど
でも何故3本しかないツアーに広島があるん???って改めて見て3箇所の意味を察して衝撃走った。
彼らは「ヒロシマ」に来るんか!と。


だからある種の当事者でもある地元の人間と言えど
迎えるからにはそれ相応の心構えを持たされてしまいました。

 


去年は春に広島の原爆資料館がリニューアルされたタイミングもあって改めて見に行ったりとか、いずれはと思ってた長崎を「宿望」ツアーで訪れる機会を得て、あちらの資料館にも行った。

郡山へ行くのは遠くて断念したけれど…

 

とはいえ福島(白河)はriceFC旅行で震災後も何度か行った中で
ほんの少しだけど施設のスタッフさんとそういう会話をしたことあって。
未だに旅行の想い出と一緒に印象に残ってたりはする


その後も来夢さんがインタビューで“「知らなかった」では済まされない”と語っていたのが頭の片隅にずっとあって、
ここ数か月選ぶ本が歴史現代史、社会情勢の言論や民俗学的な方向のものが増えてる。

 

 

私のそういった知ろうとする動機は

キズが提示してるものをできる限り深く受け取りたい、とか
来夢さんが言ってることや歌詞で描いてるものを少しでもちゃんと理解したい

というのがいちばんなんだけど。
全然付け焼き刃だけど。

 

それでも気づいたこともなかったこととか
授業で聞いた気がする程度だったこととか
知らなかったことを反省することがとても多い。

 

 

 

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被爆地に住む人間からすれば
「黒い雨」ってタイトルの曲が出てきたのももちろん衝撃で、
かつ、公開されたジャケット見た時に

 

それ!それです…!って思って。

 


犠牲の上にある平和

 

被爆の血筋持って爆心地近くで生きてたらその感覚は
自分が住んでる場所の歴史を学ぶ子供の頃から常に隣り合わせです。

 

目の前を流れるこの川にどのくらいの人が飛び込んだのかとか
鎮魂のコンサートが開かれた河原は遺体を引き上げ焼いた場所だとか、
投下の瞬間を目撃した画家が描いた“リトルボーイ”の絵とか…
空を見るとその絵を思い出す。
川のほとりを歩けば想像する。
息をするように。


そもそも自分の生活圏すべてがそういった場所で、
焼かれた人の血も骨も草木の灰も壊れた街の残骸も
足元のこの土に混ざっているわけで。


(見えないものを感じてしまうひとは近づけない場所があると、たまに聞く)


伝え聞いた中での想像の上の恐さは死生観を形成して
自分が生きる上での指標でもあったけど
感覚的すぎて消化不良で気持ち悪いまま持っていて。

 

だから、この感覚を言葉にして歌う人がまさかここに居た…!って思ったんよね。

 


確かに救われた。

 


説明的ではなく、楽曲とメイクや衣装と凄まじい気迫という形で投げかけてくる。
それもまた良きで
投げかけられたものは聴き手それぞれが受け取り、また、自発的に考えてゆくもの。

 

 

これ、ほんと、そう。聴き手としても考えてしまうよ。

 

 


出会った時はそういう思想を持っていて
将来そんな曲が出てくるなんてわかるはずもなかったけど

(もちろん歌や歌詞だけじゃなく楽器隊の演奏力や表現力なくして好きにはなれないし)

だからこそ何かを感じてこのバンドに惹かれたのとか
ちゃんとファンし始めたのがこのタイミングだったのとか
そういう流れの中にいたのかなーって思ってみたりしてます。

 

 

LCCで行く空港夜明かし弾丸0泊2日遠征のはなし。

去年の一年間で東京に遠征した回数は4回。

 

私にしては少なかった。
ひどいときは一か月のうちに4回東京に遠征してたなんて時もあったのに。

 

 

我が地元は広島。
どのアーティストであれナマモノに触れたくてもなかなか来てはもらえないわけです。
だから遠征せにゃいかん。
インストだとか内容によっては「そのためだけに遠征?」って言われてしまうこともよくあるけれど
そのほんのちょっとのことでさえ遠征しないと体験できない悲しみを背負いながらなのだよ~。そう言わないで~。
地方民だってワンマンだけじゃなく、こまごましたしたイベントも行きたい。


さて。限られた予算で行く回数を増やすには交通宿泊費をどれだけ節約できるかにかかっとる。
じゃらんとかで旅行パックやホテル予約を利用する他、高速バス、18きっぷ、夜行列車、
カプセルホテル、ネカフェ泊、友人宅泊、飲食店オール、、、、
キャンペーンや格安きっぷの情報をキャッチし、考えられる限りのことはやってきた。

中でも東京という場所に限って言えば一番費用を抑えられたのが
往復LCC&成田空港で一晩明かす0泊2日遠征でした。


周りの友達も居住地問わず各地を飛び回ってる人が多いけど
この方法で遠征したことある人は聞かないんですよね…

過酷だし必ずしも安全性に保証がないからおススメはしないけど。


ホテルはどこ?と聞かれて「成田空港で一晩明かす☆」と答えるとだいたいびっくりされたので(そりゃそーだ)
どういう状況なのか書き記してみる記事です。


そもそも私は飛行機が苦手で、100%酔う上に飛行機頭痛を起こしたこともあって。
この世の終わりを見る痛さをを過去3回経験してその度に二度と飛行機乗りたくない!って思うのに、
お値段で選んでしまうことを繰り返す…。
極力頭痛起こさないように念入りに対策を取り、酔い止めと痛み止めを必ず持って行く。
そうしてまで行きたいんだよなぁ。


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この手段で遠征していた2015-2018年頃のざっくり情報(今現在とは違う部分あり)

広島からだと春秋航空(SPRING)の成田便が唯一使えるLCC
広島市内から空港までリムジンバスで約45分。
途中の高速道路が渋滞頻発地帯なので早めに空港に向かうこと必須。
そこから飛行機で成田まで約1時間半。
成田から都内までバスでまた1時間半。

乗り換え等含めると片道6時間ほど。
(ちなみにANAJAL羽田空港を使うと約3時間。新幹線だと約4時間。夜行バス約11時間)

1日往復2便。
ライブに行くためには13時頃成田到着の便と
帰りは次の日の早朝7時の便を利用。

成田と都内の交通手段はほぼ大崎駅発着のバスにしてました。


行きは普通に広島空港→成田空港→都内。

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ライブやイベントが終了すると即帰り道開始。

夕食は会場付近で友達と食べるか、ひとりならバス出発までの時間つぶしを含めて大崎駅のデニーズに。
良いライブの後にひとりでかっくらうお肉はとてもおいしいよ(だいたいハンバーグ食べてた気がする)

さてそのデニーズからすぐのところにあるバスターミナルから深夜1時に成田空港行のバスが出ます。
遠征の民のお友達、某ピンクのバスに乗って一路成田空港へ。
座席のシートが皮でひんやりしているのでいつもひざ掛けを敷いてた。

 

成田空港に到着するのはおおむね午前2時半くらい。うとうとしてたらあっという間。
LCC発着の第3ターミナルで下車。


到着したらロビーに入り、まずは朝まで自分が過ごす場所を確保する。

 

成田空港のロビーは深夜や早朝発着のLCCに乗る乗客のために
そこで夜を明かせるように24時間空いてるし
なんなら寝ころべる仕様のソファがある。

ソファには同じく一夜を明かすために男女国籍年齢問わずいろんな人が転がってる。
成田空港という場所柄、ここは半分外国。

 

荷物を置いて場所を確保したら、
まず私はいつもお手洗いでメイクを落とし歯を磨き楽な服に着替えてた。マスクも装着。
お手洗いもそういった洗面がしやすく広々としてる。

 

余談ですけど洗面と着替えをしてソファに戻ったら
外国人の女性が私の確保した場所で豪快に寝ていたことがあった。
そうここは半分外国。
日本人ならなかなか人の荷物を追いやってまで場所確保はできないと思うけど…
そうここは半分外国。

 

気持ちよさそうに転がってる女性の横からそっと自分の荷物を引き上げ、私は移動。

 

こういう時とか、ソファを確保できなかった場合はフードコートのテーブルと椅子に場所を確保します。
(フードコートの周りにソファがある感じの造り)
こちらは人が少ないのでテーブルと、椅子を3~4つくらいひとりで使える。
寝るときは椅子を並べてそこに体を横たえる。
木製の椅子は寝心地最悪ですけども。無理。


こういう時どこでも寝ることができる人が本気で羨ましい!
私は家のお布団以外で寝るのが苦手なので(普通のホテルもほぼ眠れない)だいたいボーっと起きてました。
ターミナル内のお店は基本的に閉まっているけどローソンだけは24時間営業。
ここでコーヒーとお菓子なぞ買って、
ライブのセトリやMCをメモし、レポとか感想とかをスマホにのんびり記録しとった。
お水は24時間給水機が使える。
フリーWi-Fiが飛んでるのでネット環境も問題ない。
充電できる場所もあるけどけっこう埋まってることが多いのでモバイルバッテリーは必須。
多様な人種がそれぞれの時間を過ごしてる空間は自由で独特。

 

そう、それはそれで楽しいのである。

 


ちなみに治安はというと、私が見た限りは良好。
警備員さん居るし。おひとり様も大変多い。
大きい声で通話する人はたまにいるけど騒ぐような人は居ない。

ただ、多様な人間が入り乱れた空間なので、ある程度自衛するのも必要だと思う(っていう意味で寝れないのもあった)

 


この遠征方法を2回くらいやった時に「あ、これはサバイバルだ」とおもった。


いや求めてない…

 

最初頃はお風呂は家に帰るまでお預けでした。
いつも湯船に必ず浸かる私にとってはお風呂に入れないというのがとても辛く
何より身体の冷えがひどい。
カイロをいくら使っても家にたどり着くまで寒気が止まらない。
更に早朝便で帰ってそのまま仕事に行くってことも出てきたので(過酷)
シャワーを浴びに行くという方法を取り始める。


成田空港第2ターミナルに「ナインアワーズ」というカプセルホテルがあるんですよ。
無駄を省いて機能的で使いやすくカプセルも寝心地良く都内の店舗では何度もお世話になりました。

成田空港のナインアワーズはカプセルと言えど立地のアレで正直高い。
とにかく安く遠征をするというのが肝だから泊まれない。
(泊まっても滞在時間4時間くらいだしねぇ…)
だけれどここは1時間1000円でシャワーの利用ができるのです。

タオルは借りれて、ブースに棚があって使いやすく、シャワーも水圧があってしっかり温まることができる。
難点は第2ターミナル内にあるとは言えロビーからかなり歩かないといけないことでしょうか…
初めて行った時は途中で心が折れかけた。

 

とはいえ汗を流して温まると気持ちも全然違うので、これで1000円なら全然アリ。
バスで成田空港に到着の際はまずは第2ターミナルで下車するようになった。

 

4時半からターミナル間の連絡バスが運行されるのでそれを使って第3ターミナルへ。
ちなみに連絡通路もあって歩いて行くこともできるけどかなり遠い。
連絡バスが動いてない時間に仕方なしにあの道を薄暗い中ひとりで延々歩いたことあるけど気が狂いそうになった。
あと防犯カメラはあるだろうけど警備の人はおらず、ほとんど人影ないからちょっと安全性的に微妙な気がする。

 

バスの運行を待つ間に第2ターミナルに居たことも。
第2ターミナルも24時間開放されていて第3ターミナルより一層国際色豊かな客層で。
ふと見まわしたら日本人は警備の人と私しか居ないっぽい時もあった。
ここはほぼ外国。

 

あと第2ターミナルの第3ターミナル側寄りにLCC客用の大きめの待合スペースもある。
ここも利用したことあるけど第3ターミナルから遠いから1回だけだったなぁ。

 

 

私がこの遠征方法を取り始めた最初頃はそこまで人が多くなかったけど、だんだん目に見えて増えてってました。

忘れもしない2016年12月24日。riceありったけスーパーライブ@原宿アストロホールを終えて成田空港へ向かう。
クリスマスを成田空港のロビーで迎える人間なんてなかなかおらんじゃろ!
と、余裕な気持ちで降り立ったところ、予想外に人が多く…っていうか多すぎて最終的にフードコートの椅子にすら座れず地べたで寝転がってる人続出しとった…
(私はかろうじて椅子確保できたけど…)
この方法の遠征した中であの日が一番人が多かった。みんなクリスマスに何しとんの(自分もな?)

 


あと、キャンペーンで取った航空券は手荷物を預けると別料金が発生することもあったので、だんだん慣れてくると夜明かしするのに必要なもの必要ないものよりわけて
荷物は最小限に機能的にリュックひとつとか身軽になってました。遠征前後の準備も片付けも楽。

 


さてさて、第3ターミナルに戻ります。

4時半になるとフードコートのお店が開き、5時くらいになると各航空会社のカウンターが開いて搭乗手続き開始のアナウンスが流れ始める。
にぎわってくると長い夜が明けた気持ちでホッとする。

 

フードコートには各店朝食メニューもあったりするし、
鉄板焼き系のお店では朝からつまみとビール買ってる人も居て、いいなー!って思った!(そこ)
私は睡眠不足になると必ず胃の調子が悪くなるので実行したことはないのだけど…
フードコートのうどんか、ローソンでおでんといった温かくて胃に優しいもの食べておった。


アナウンスで広島便の搭乗手続き開始が流れるとチェックインしに。
カウンターがすぐそこだから楽々。
この成田空港第3ターミナル遠征の何が良いって、カウンターが近い、保安検査場なんかすぐそこ!
直前までのんびりできるのです。
疲労と睡眠不足と胃の調子の悪さでそもそも動けやしなかったけど。


保安検査場を抜けて待合室へ行くと、大きな窓から空港の景色が見える。浸る。

だいたい広島便は連絡バスに乗せられてびっくりするほど遠い駐機場まで輸送されることが多かったんですけども。
(もはや第3ターミナルが見えない)


午前7時、ライブの余韻を胸に夜明けの空へ春秋航空の機体は飛び立つのであった…。

 

 


(飛行機の中ではひたすら乗り物酔いと飛行機頭痛への対策)

 

(広島空港着いた瞬間に速攻で市内行きリムジンバスに飛び乗って職場を目指す)

 

(しぬ)

 

 

 


そうして約3年くらい東京遠征の6割くらいはこの方法で遠征をしてました。
時間はかかるし過酷だったけど
それよりもライブに行きたい音楽を聴きたいメンバーに会いたい…その価値だけで動いとった。


最後にこの方法を取ったのは2018年11月1日。
その日はrice@渋谷duo公演。
どうしても彼らに会うには東京中心だし
活動休止前ということもあって無理な遠征を繰り返してわりと満身創痍だったのもある。
しにかけながらなんとか成田空港にたどり着いてボーっとロビーで過ごしてた時にふと
「あ、もういいや」
って思った。
最初は面白かったけど何度も繰り返してるうちにしんどさしか残ってないことに気づく。

 

普通にお布団に寝転がりてぇ…地方民つらぁ…(しょぼん)

 

 

 


終。

 

 

 

これ以降はそこまで東京に行く必要がなくなったのも幸いして、
この方法はとっていないのですけれど。
また予算と相談した結果、成田空港で一晩お世話になる日が…来ないといいなぁ。